
クレアチニン

クレアチニンとは
クレアチニンは腎臓の働きを評価する血液検査の項目の一つです。
腎機能が低下するとクレアチニンが血液中に溜まり濃度が高くなります。
クレアチニンが高くなる原因
クレアチニンが高くなる原因は急性の障害(一過性に障害を受けたもの)と慢性の障害(ゆっくり段階的に障害を受けたもの)の2パターンあります。
急性の障害
急性の障害の場合、以下のような原因が考えられます。
- 脱水
- 薬 など
急性の腎臓の障害は原因を除去する事によってある程度改善します。
慢性の障害
慢性の障害の場合、以下のような原因が考えられます。
- 高血圧
- 糖尿病
- タバコ
- 肥満
- IgA腎症などの免疫の病気
- 多発性嚢胞腎などの遺伝の病気 など
慢性の障害の中で大きな割合を占める原因が高血圧・糖尿病です。
急性の障害と異なり、慢性の障害は原因を除去しても一度うけた腎臓の障害はもとに戻りません。
何も異常がないこともある
比較的稀ですが、クレアチニンが少しだけ高い場合に限り、筋肉量などの影響を受けて腎臓には異常がないにもかかわらずクレアチニン値が高くなることがあります。
クレアチニンが高いと言われたらeGFRを測定しよう
クレアチニンという検査項目には年齢・性別で解釈が大きく変わってしまうという弱点があり、クレアチニンが高いと言われたらクレアチニンの代わりにeGFRという値を測定します。
eGFRはクレアチニン・年齢・性別を特別な計算式に入れて出てくる値、クレアチニンの年齢・性別で生じる不正確性を補正しています。
医療機関にかかって行うこと
クレアチニンが高い時は、放置すると透析が必要な状態になるので放置せずにしっかり医療機関にかかることをオススメします。
医療機関では以下のような検査を行います。
- 血液検査(クレアチニンの再検、eGFR、シスタチンCなど)
- 尿検査(尿タンパクなど)
- 画像検査

筋トレでクレアチニンが上がる理由
筋肉量が増えることによって(腎臓が悪くなっていないにも関わらず)血液中のクレアチニンの値が高くなってしまうことがあります。
筋肉に多く含まれるクレアチンという物質がありクレアチンが筋肉の運動利用されて、老廃物としてクレアチニンが排出されます。
人によっては、筋肉量や筋肉の質によって多くのクレアチニンが排出され、腎臓が悪いないにも関わらず血清クレアチニンの値が大きくなってしまうことがあります。
ただし、筋肉量が多いからといって腎臓に異常がないとも言い切れないため「シスタチンC」という特別な腎臓の採血項目を測定することをお勧めします。